黒木様が!

昨日今日と、三線仲間のニュー三線の買い物についていって、また上等三線を弾かせてもらった。
昨日はH夫妻とAさんがメインだったので、私はおしゃべりと試し弾きの聞き役に回っていた。
そして、三時間近く悩んでH夫人が決めた。Hさんは手持ちの楽器を見てもらって張り替えをすることにしたらしい。
Aさんは、まだ悩んでいた。そうしたら、でできたのだ、新たな三線が。次の会場用にしまっておいたのですって。
私はなんだかその黒木様が気になっていたが、買うまで思っていなかった。


今日。先に胴の付け替えをしたHさんの三線は音も姿も光り輝くように変化していた。メンテナンスは重要!!!
私も!と思ったが、先生の表情はクールで、上等!いいんでない?で終わった。

じゃーせっかくだからと思って、昨日の新顔黒木様を弾かせてもらった。
これが!手に吸い付いて離れない。硬くて重めのツメで弾いたから、迫力のある音が出たようだ。
重みはあるしかしそれが丁度良く安定して、力も入れないのに。
さらに気負いなく弾いても全然疲れない。
もちろん酒なんか飲んでない。
素の状態で弾いて、技術の未熟さによる雑音もカバーしてくれる懐の深さ。


黒檀様は八重山のゆったりした空気に合いそうで素敵だ。捨てがたい。


でも今はまだ加減ができないから出したい音が出し切れない、でも研鑽を積んでいけば出したい音、唄って伝えたい唄が出で来るかっら、
それだけの腕ができたときにメンテナンスがてら自分の好きな音が出るように調整してもらえばいい。


結局、先生のアフターフォローはしっかり責任持ってやります、という言葉と、この一ヶ月何度かお会いした先生の人柄と(一月も使わせてくださったのに、買値で下取りしてくださると。お客さんにはリピーターが多く稽古をしに来る人もいた。)、H夫人の「あなたにあった三線だと思うよ。」と夫のゴーサインが出たので購入を決断する。


帰ってから。
やはり大きな買い物なのでどきどきして、私には分が過ぎるんじゃないか、子供にストラディバリウスを持たせているようなものではないかと、悶々とする。


どうしようもないので、ピアノを無心で練習したらすっきりした。


あした、黒檀様をお返しし、黒木様がやってくる。無心で練習しよう。私の音が出せるようになるまで。