カメラが泣いている。

数年前に携帯電話をカメラ機能付きにしてから、やたらに写真を撮るようになった。
デジカメが普及するまではめったに撮らなかった。
なぜなら、ものすごくへたくそだから。
撮った写真を現像に出しわくわくしながら受け取っても、そこには指で半分隠れた建物やら、目の赤い美人やらが写っていて、カメラ屋サンに写真を確認して下さいね、と目の前で見せられると、顔から火が出るような思いをしていた。
いや、今でもそうだ。
以前、ある学校で同じクラスだった人に、卒業スピーチの写真が出来たら送りますね!などとうっかり言ってしまって住所まで聞いたのに、出来た物を見たときは自分を呪った。少しおでこの広くなっていた彼の、まさにその部分に光が反射していた。何枚も撮ったのに。

そんな私でも、デジカメなら気楽に撮れる。変なのは捨ててしまえばいい。
撮ってればそのうちうまくなるだろう、と思った。
甘かった。

しかし。
先日、携帯が故障した折りに新しい機種を選んだ基準は、カメラの性能がいいから。
使うならあげると義母R子がくれたのは、ずっしり重い一眼レフ。

その上等カメラで撮っているのはこれ・・・
 


元・写真部の夫は一言、「相変わらずへただね」
だったら教えてくれ。