帰ってきた東塔塑像&復活四天王

雪がタップリ落ちてくる中出かけたので、せっかくだから薬師寺にお参りに行きました。ちょうど宝物の特別公開がされてました。


いつもの本堂に、お宝が。
正面薬師如来様の両隣には四天王の皆さんが並んでおられます。

この四天王、今まで二天像として重文指定になっていたのですが、よく見るとどうにも各部分のつながりが変なとこがある、研究がすすむとやっぱりこれは四天王だったんだということになって今回復元修理されたんだそうです。(法話より)
広目天
持国天

持国天像は広目天の体、持国天の左腕、増長天の右腕になったように見えます。持国天の体は別に残ってたのでしょうね。
(これは私の見たまんま)
二天の他の残欠部分と組み合わせて四体が蘇ったいうことです。

修理前広目天
スマートな体ですな。足長いでしょ、腰の位置が高めだから。小顔で怒りの顔はみな吽形で激しくない…新しい持国天だけ阿形でくわ!っと激しさが増してます。衣がゴージャスでどっしり感。柄が少し残ってたけど、できた当初はキラキラしかったでしょうね。邪鬼がいないのが残念!邪鬼可愛いのに〜

平安時代の作品らしいです。

それから、東塔の塑像。
東塔と西塔の中に釈迦八相群像があったらしいのです(法隆寺の塔本塑像みたいな)、その像の心木(重文)と、今まで個人蔵だったがこのたび薬師寺に帰ってきた菩薩坐像さんです。
お人形っぽく作られてます。心木の木目がうまく出てて、これだけで服着てるみたい。顔はのちに遊びで誰かか描いたんでしょうとお話あり。(笑)

菩薩様は藁と土で芯に肉付けしてその上から白い粘土つけてあります、下着衣の方に奈良時代の赤い色つけが残ってるんです。お腹がぽっちゃりしてて何だか嬉しい、なでなでしたい)^o^(
お膝をついてた姿勢だったようです。謙虚なお姿です。

和釘は国宝!ケースに入ってなくて生で見られます。

さらに、金堂・両塔再興勧進状とか年預所日次記があります。
つむじ風や地震に侵されて傾いたり朽ちたりしているのを、悲しきかな。といい、土仏の顔は雨に崩れやすくなっていて、衣座の色は露に消えようとしている……と。
情景が浮かぶようで、よっぽどつらかったんでしょう、この方は。

そして、小財を軽んずることなかれ。
今の勧進写経で再建を目指す薬師寺の姿勢はこの昔からあったのですね。(企業の大口献金は受けてないと仰ってたな、たしか。)

日次記には九輪銅柱が傾いた絵があり、ここから雨風が入って雨もりしてます、なんてことが注で書かれてます。
時代は違えど、人々の思いには共通するものがあります。


ざっと見て、上でお写経。雪景色を見ながらの写経もおつなものです。時々雪がドサーっと落ちるのに驚きましたが、概ね心穏やかに書けました。下手なのはまだ修行不足f^_^;)端に座ったら屈むたんびに壁に頭ぶつけた……下側が窓になってて広いのにうえは張り出してるから……よく見なさいよ、自分……

閏年、2月29日に写経もいいもんです。
帰ったら、雪だるまがありました(^^)