これもご縁

午前中、葛飾高砂でお仕事があった。
出かける前に大原麗子さんの悲報がテレビでくりかえし流れていた。
寅さんのマドンナを演じたとも伝えていた。


せっかく仕事で葛飾方面にいくのだから寄り道を沢山しようと目論んでいた。
だが今日は疲れてしまったので次にしようかと思った。
が、
乗った電車は帰り道とは逆の金町行き電車だった。


柴又で降りると、駅前に寅さんが!
よっしゃあ!テンションあがってきた。
若い兄ちゃん達が交代で寅さんの横に立つのでおばちゃんはゆっくり待ってから撮影する。
親切なことに無料マップがおいてあった。

さて帝釈天にお参りだ。

夏休みのためか参道に人はまばらだった。
本殿にあがってみると、熱心にお経を唱えている方がいらした。
わたしは便乗してその方の隣で手を合わせてお参りした。
ご本尊は遠くてよく見えなかった・・
こういう時はコンタクトにしてくれば良かったと思う。

彫刻ギャラリーに回って、涼しさと外壁の彫刻を味わう。
平面でなくて立体的に彫るのはどうやるのか?とか興味をそそられ、
絵からは人が生活している様子が見えて、親近感を覚えた。
こういう絵に描かれている木は松や梅という先入観があったためか、
ソテツらしき木?があるのが軽く驚き。
一回りしてから御朱印をいただき、庭の瑞龍の松を眺める。
長い。 龍だから。
カメラに収まり切れなかった。

おみくじは大吉だった!わーい。
こころを素直にし、欲を離れて人のために尽くしなさい。
うーん、私の心の悪を見抜いておられる。強欲だからなあ、わたし。

一緒に入っていたお守りはカーネリアンという石、勝運招来・意欲向上だ。
やっぱり。この所ばて気味で、「休み」がぐるぐる頭を回っていたから。


陽はますますじりじりしている。
駅に向かうはずが、寅さん記念館に向かっていた。
須藤真澄先生の<おさんぽ王国>で取り上げられてたのでつい。
いました、寅さん。
入り口で看板作ってました。

そして、くるまや。
結構広い。
茶の間には寅さんの名場面が映されていて、
上がりかまちに座ってそれらをながめ、映像の中のビールにつば飲み込み、酒欲と戦った。
なんだか、懐かしいなあ。


ふと、入り口を見ると、寅さんがやってきた
あの、一張羅に帽子。
え?

よく見たらお客さん。外国の方、だけど日本語ばっちり。
寅さんちのあちこちで写真撮りまくり。
ビール瓶など小道具も調達して、あらゆる角度から撮影してらした。
嬉しそうだったなあ。


マドンナ達のプロフィールもみられ、(今日は大原麗子さんだけにしといたが)
啖呵売り商品も、寅さんの鞄も。
寅さん、龍角散ご愛用だったんですね。のど使うからね。
トイレットペーパーは持ち歩いてたのね。


けっこう楽しんで、
エンディングコーナーで大原麗子マドンナを見ていたら、
そこにいたおじさまが、「死んじゃったねえ。62だってよ。」と。
そうですねえ、まだ若いですよねえ、と返事していたら、
「あなた、俳句やる?」
??
いえ、そんな才能はないです。
「ぼくね、寅さん俳句大賞に応募して、選ばれたのよ。ほら。」
と、お手紙と入選作のコピーをくださった。
拝見すると、どれもうまい。
575の中に寅さんの世界がぎっちり詰まっている。
どれも寅さんへの愛情があふれている。
おじさま、これから俳句の会に行かれると。お礼を言って別れた。


帰りの参道で何か食べようと思っていたのだが、
私はウナギもドジョウも食べられない。
焼き鳥・・ビール飲みたくなるよな、呑んだら寝るぞきっと。
心太!いいねえ、酸っぱくてつるつるっと。
しかし、店の前で特大アイスを食べている子を見たら、その甘さが口の中に再現されてしまい、先に踏み込めなかった。


よろよろと駅に帰り着き、アクエリアスを買って、500ミリを一気飲みした。
ハー、生き返った。


ここには寅さんがよく似合うな。今も。

 実のなる木が植えてありました プラム?
 いろんなお家に。ザクロ